2017年8月15日火曜日

おそらくは祈念ではなく希求

5月に父の衣類を整理した折
肌着やTシャツの類は比較的(心情的に)手放しやすかったのですが

これだけは… とたたみ直して箪笥に戻したのは
近年、愛用していたTシャツ



父自らコスタリカで買ってきたもの


常備軍を廃止し、軍備予算を社会福祉に充てるなど
平和国家・環境立国として独自の存在感を放つコスタリカ共和国に
父はとても関心を持っていました

親戚が駐在していた折に、旅慣れた友人たちを伴って
夫婦そろってはるばる中米まで訪ねることができたのは
(父にはそれが最後の海外旅行となりましたが
とても印象深く、よい思い出となったようでした




その姿勢を支持していた父のことに触れましたが

花森氏が平和への思いを仕事の基本姿勢として言明し、
見える形で世に示してきたように

父もまた戦前戦後を生きることになったひとりとして
祈り「願う」だけでなく、求めて「行動」することを
してきたひとだったと思います




父の「NO ARMY」のTシャツは色違いで2枚あったのですが
だいぶヨレていた白は手放して、ネイビーだけを残しました

白は夏の普段着、ネイビーはとっておきの時に
(場違いなどと思うことなくむしろここぞとばかりに)
着ていた気がします

それは父が平和を希求し続けていた姿だったのだと
改めて思い返します




新盆と
72年の不戦の日々に寄せて